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No.801 “日本映画の4番目の巨匠”成瀬巳喜男の代表作――『めし<4Kデジタルリマスター版>』
先週は、冬季五輪の会場にちなんで企画されたムービープラスの“特集:イタリア映画”から、CS初放送の『フェラーリ』をピックアップしました。今週はガンバレニッポンということで(!?)、日本映画専門チャンネルの『3ヶ月連続 成瀬巳喜男4K』と題した企画から、『めし<4Kデジタルリマスター版>』を取り上げます。
戦前から活躍し、戦後に傑作の数々を生み出した成瀬巳喜男は、1969年に没してから10数年以上経ったあとに、世界的な名声が高まった映画監督。黒沢明、小津安二郎、溝口健二と並び、“日本映画の4番目の巨匠”などと称されています。
2025年で生誕120年となりましたが、その年に開催された第78回カンヌ国際映画祭では、代表作である恋愛映画『浮雲』(1955年作品)が4Kデジタルリマスター化され、世界初上映されて注目を集めました。やはり昨年開催の第38回東京国際映画祭では、こちらも代表作のひとつとされる『めし』の4Kデジタルリマスター版が世界初上映。そして今月、テレビ初放送となります。
『めし』は1951年公開のホームドラマ。結婚5年目の倦怠期を迎えた美男美女夫婦の日常と心理が繊細に綴られます。主演は、加山雄三の父としても知られる二枚目俳優・上原謙と、小津監督作品のミューズ的存在である原節子。この作品では、銀幕の大スターであったふたりが、平凡な中年夫婦を見事に演じています。いまほど娯楽が多様でなかった時代、映画スターの人気ぶりは、今とは比較にならないほどだったのでは。公開当時は、相当なサプライズだったかもしれませんね。
文/櫛田理子
注目番組! 『めし<4Kデジタルリマスター版>』2/15(日)21:00〜ほか(日本映画専門チャンネル)
月に日曜日が5週の場合は、第1週を除いた日曜日に更新いたします。
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