イギリスのロックシーンに彗星のごとく登場し、瞬く間に時代の象徴となったバンド「オアシス」。1995年4月、南イングランドのサウスエンド・クリフス・パビリオンで行われたライブを収録した映像作品『Live by The Sea』は、世界的成功を収める前夜、バンドの荒々しくも圧倒的なエネルギーをそのまま閉じ込めた貴重な記録である。デビューアルバム『Definitely Maybe』の勢いをそのままに、リアムの鋭く響くボーカル、ノエルの力強いギター、そして初期メンバーによる濃密なアンサンブルが、当時の熱狂と混沌とともに鮮烈に映し出されている。セットリストには「Rock ’n’ Roll Star」「Columbia」「Some Might Say」「Live Forever」「Supersonic」など、のちにバンドの代表曲となる名曲群がずらりと並び、勢いと初期衝動に満ちた演奏が続く。さらに「(It's Good) To Be Free」の歌詞から着想を得たタイトルが示すように、この作品はオアシスの“海辺の瞬間”を象徴的に切り取ったものでもある。監督は「Wonderwall」のMVなどで知られるナイジェル・ディックが担当。ステージ上の荒削りな緊張感や観客の熱狂を巧みに捉え、バンドが世界的成功へと歩み出す直前、その爆発寸前の圧力をリアルに映像化した。特にドラマーのトニー・マッキャロルが脱退する直前の編成である点も、初期オアシスの“最後の瞬間”としてファンの間で語り継がれている。この夜に響き渡った音は、その後の大きな成功や数々の伝説へとつながっていく“原点”であり、バンド史の中でも最も躍動に満ちた一章といえるだろう。本番組では、この歴史的ライブの模様を余すことなくお届けする。Oasisが世界へ羽ばたく直前に宿していた生々しい輝きを、どうぞお見逃しなく!